あとがき
「〜トキノアメ〜」は楽しんでいただけたでしょうか?
なにせ小説を書くのは初めてなもので、読みにくいところ、つじつまが合っていないところ、稚拙な表現等があったかも知れませんがご容赦下さい。
〜トキノアメ〜を最初に書くきっかけとなったのは、友人である朱鷺くんのサイトの一周年記念で作品発表会が開かれることになったのです。
そこで、折角だから私も何か作ろうと思いましたが、何を作ればいいのか?と悩むこととなりました。
音楽は論外、CGも描けないし、RPGは時間がかかりすぎる。
そのとき浮かんだのが、小説だったのです。
はっきり言って、今まで小説を書くつもりも書こうとも思ってはいなかったので、よくネット上で見かける小説のように途中でほったらかしになってしまうの
が
オチかな……?とは思っていたのですが、それでもなんとか登場人物・ストーリーを考え、試しに書いてみたのです。
すると、RPGでは表現しづらかったことが文章では楽々表現でき、すらすら書くことができ、これでいこうと思いました。
プロローグ、第一話、第二話は高速で書き上げ、第三話、第四話、第五話のころになると書いているのが楽しくて楽しくてたまらず、暇さえあれば書く。作品
発
表会など関係なく、自分の楽しみの一つとして書くようにまでなったのです。
そして、そのままスランプに陥ることもなく、また挫折する気も起こらないで最終的には六ヶ月もかかりましたが完成させることが出来ました。これは読んで
く
ださり感想をくださった皆さんのおかげでもあります。本当にありがとうございます。
さて、この物語の主人公「弥生司」について話したいと思います。
彼は読んでいる方たちも一番感情移入しやすいキャラクターなのではないでしょうか。
私にとってもお気に入りのキャラクターです。
彼は決してヒーローという器ではありません。
人間的にもそこまで強いわけではなく、魔法使いとしても駆け出しです。
でも、彼は主人公に相応しい人間なのです。
この小説のテーマに「復讐」というものがあります。
幼いころ魔女狩りで両親を失った飛燕、そして常人によって迫害を受けてきたルシフェルを初めとする魔法使いたち……。
彼らは魔法使いであると言うことだけで迫害され、周りの人々を失っています。
そして、その悔しさを別の対象で晴らそうとします。実際に飛燕は葵の父親を殺しました。
さらに、その親を殺された恨みは葵の人生を変え、司が止めなかったら飛燕を殺し、殺人者となっていたかも知れません。
このように復讐は連鎖を生み出しています。
では司はどうなのか?
司は親に捨てられ、周りの人間から忌み嫌われ、最後には常人によって命を狙われます。
でも司は親を恨むこともなく、常人に襲われたときも復讐など考えもしませんでした。
さらに復讐の意味の無さに気付き、飛燕やルシフェルに「復讐なんて何も生み出さない」と説得力のある言葉をぶつけます。
そう、彼はこの小説でほとんど唯一と言っていいほどそういった事に気付いている人間なのです。
それが主人公である条件であり、彼の強さなのです。
初めは弱かった彼も、色々な出来事を経て強くなっていきます。
その姿を応援していただけたら幸いです。
この先も私は小説を書いていきたいと思います。
趣味の一つとして書いて、皆さんが満足してくださるようなモノにしていけたらいいと思います。
長くなりましたが、ここまで読んでくださった方ありがとうございます。
それではこれからもよろしくお願いします。
2004 7/7 (水) ISM
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