20110819.魔具プロキオンデッキ考察

<はじめに>

 星座編第4弾が発売されて一ヶ月弱。
 メタゲームが混沌としている中、僕のデッキも混迷を極めている。

 これとかこれとかこれとか。

 まあ、こんな特殊なデッキは置いておこうか。
 「地雷デッキの人」としてデビューしたまでは良かったが、「踏んでも死なない地雷」だったら意味が無いわけで、やっぱりいつかは「しまった当たっちまったー!」な恐怖の地雷デッキを作ってみたいものである。
 相当な練習とひらめきと洞察力が必要だけれども。

 そんなつぶやきはこの際一切合切捨ておいて、巷でひそひそされている【魔具プロキオン】なるデッキについて触れてみる。


<コンセプト>

 【魔具プロキオン】とは、デッキ名の通り《月華龍ストライクヴルム・プロキオン》《血塗られた魔具》を同時に貼り、手札の枚数だけ連続攻撃を仕掛けるというコンボを含んだデッキ。
 これに《星鳥クージャ》《祝福されし大聖堂》があればデッキの枚数が許す限り殴れる。つまるところ1ショットキルが発生する。

 もしくは、《バタホルン》で【光芒】を持たせて《ライフチャージ》を使いまわすことによってもコンボ可能。
 こちらは防がれない限り無限アタック。いいですね、いいですね。


<デッキ構築にあたり>

 最低2枚、安定させるならば3枚のカードが必要なこのコンボ。
 それでも決まれば相手が即死するという素敵仕様なので、なかなか強力かもしれない。

 とはいえ、コンボデッキを作る場合、絶対に考えなければならないことがある。

 コンボが成立しない場合どうするのか。


 多くのコンボデッキの命題なのだろうけれども、コンボが決まらなかった場合勝てないのでは意味が無い。
 「〇〇な条件下で〇〇と〇〇があると強い」は、裏をかえせば「〇〇がないと弱い」カードをデッキに投入することになってしまう。

 そのため、コンボデッキではコンボパーツが早く揃うように枚数を増やしたりドローカードを入れることになるのだけれども、これによってデッキはより尖ってコンボに頼り切ってしまう。
 それでいいのか?


 いいのだ。

 発生するのが全スピリット破壊のような中途半端なコンボではなく、【魔具プロキオン】の場合、相手が即死する。
 相手が即死するのならば、そのコンボに頼り切った構築にしたっていいはず。多分恐らく。


 とは言うものの、実はこのコンボパーツ。
 「〇〇な条件下でないと弱い」というわけでもなく、普通に使っていてもまあまあ使える。
 いざとなれば普通に殴っていったってそれなりに戦えてしまうのだ。それなりに、だけど。


<軸となるカード>

 ・
月華龍ストライクヴルム・プロキオン
 手札が全て蘇生カードになってしまう死なないスピリット。
 バウンスするかコアを除去するか、とにかくこいつを倒すのには骨が折れることまちがいなし。
 意外と強力な合体時効果を持ち、直接ライフを狙っていけるため、攻防両面で優秀。
 多少重いけれど、軽減は多い。特に黄白だと。

 ・《血塗られた魔具》
 速攻デッキに対するメタカードかと思いきや、相手が速攻でなくても意外と効いてしまう。
 序盤に出せればラッキー。終盤はあまり効果がないので、コンボを狙う時以外は出さないほうがいいかも知れない。
 今の環境、ネクサスがあっけなくパリンと割られてしまうので、あえて出さないでマジック的に使ったほうがいいかも知れないね。

 ・《星鳥クージャ》
 生ける《祝福されし大聖堂》
 《祝福されし大聖堂》と違い、自身が破壊されても効果が発揮されるのでアドバンテージ面では無駄になりにくいかも知れないけれど、それは相手が赤でない場合。
 メインでの除去にはあっさりやられてしまう。
 とはいえ、アドバンテージの塊であることには間違いなく、アタックステップで除去されてもそのままライフからコアブーストして殴りかかる様は、相手からしてみたら怖いかも。
 実際やったことあるけど、「まじヤバイ、魔具効かない、無理矢理殴ってくる怖い」と相手に言わしめた。


<候補となるカード>

 ◇スピリット

 ・《天星馬ペガシーダ》
 バトスピにおいて、デッキからのサーチ手段というのは存在しない。
 その状況でコンボパーツをより早く正確に引き当てるためにはどうしたら良いか、という難題に対する回答がこれ。
 能動的に効果を発揮するためには一工夫必要だけれども、デッキの15%を発掘して無理矢理《月華龍ストライクヴルム・プロキオン》を連れてくるのは非常に素敵。


 ・《導化姫トリックスター》
 《天星馬ペガシーダ》と組み合わせることで、コンボパーツを素早く集めるのに一役買ってくれそうなおにゃの子。
 単純にアドバンテージを稼いでくれるのでそのまま使っても強そうだけれども、いかんせん重いのがちょっと残念。
 《天星馬ペガシーダ》で引いてしまったときに非常にがっかりしそう。

 ・《北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン》
 優秀なcip能力を持つスピリットで、ブレイヴを多めに積む場合は入れてもいいのかも知れないけれども、こちらも《天星馬ペガシーダ》で引いてしまったときにがっかりしそう。

 ・《戦神乙女ヴィエルジェ》
 序盤に出ても終盤に出ても、相手を足止めしてくれるイケてるねーさん(死語)。
 どのタイミングで引いても役に立つというのは非常に嬉しい限り。

 ◇ブレイヴ

 ・《バタホルン》
 【光芒】を与えちゃうブレイヴ。
 ブレイヴってだけでも強力なのに【光芒】なんて与えちゃったら変なコンボができちゃうじゃないか。
 って、実際に変なコンボができちゃったのがこのデッキなんだけれども。
 これを投入すると《血塗られた魔具》が不要になるけれども、コンボパーツが増えるのが悩みどころ。

 ・《ゲッコ・グライダー》
 1ターン限定のアンブロッカブル提供装置にして、《ウィッグバインド》対策。
 1ターン限定でもアンブロッカブルは恐ろしい……はず。

 ・《重装合体シールド・ドラゴンMk-II》
 《巨人港》をデッキトップに戻して、《ウィッグバインド》《トライアングルトラップ》も封じ込める。
 まあ、前者の効果はおいておいて、【重装甲:緑/白/黄】は今欲しい重装甲カラー全てが詰まっているので、攻めるときにはこれだね。

 ・《ホーク・ブレイカー》
 さしずめ、守りに使えるネクサスってところか。
 黄色は本当に赤に弱いので候補になるかも知れないしならないかも知れない。このデッキはさほど赤を苦手にしていないので、無理して投入しなくてもいいかも知れない。

 ◇ネクサス

 ・《祝福されし大聖堂》
 生きていない《星鳥クージャ》
 ネクサスであるがゆえにあっけらかんとパリーンするけど、スピリットでないがゆえに激突も《騎士王蛇ペンドラゴン》も怖くない。
 《砲凰竜フェニック・キャノン》は勘弁だが。
 恐らくこのデッキにおいては4枚目の《星鳥クージャ》として機能しそう。単体で何も出来ないのが少し辛い。

 ・《侵されざる聖域》
 半必須カードだと思う。
 万能すぎる装甲付与にデッキ破壊対策。究極カード入りも納得の優良ネクサス。

 ・《彷徨う無重力島》
 やり過ぎ感がないわけではないけれども、このカードを使っても半無限アタックは出来る。
 デッキ内に戯狩スピリットは多くなるけれども、何回効果を発揮できるかによりそう。強力なことは間違いないが。


 ・《星宿の障壁》
 毎ターン1ダメージ程度では死にませんよ、というちょっと特殊な防御系ネクサス。
 速攻封じもしてくれて、この効果のセットはかなり贅沢。入るかどうかは環境によりけりだとは思うのだけれどもいかがなものか。


 ◇マジック

 ・《ライフチャージ》
 コアブーストのお友達。
 《天星馬ペガシーダ》を破壊してよし、コアブーストしてよし、
月華龍ストライクヴルム・プロキオンとコンボしてよしと、使い勝手は充分。
 普通に使えばディスアドバンテージなのだけれども、こうした理由から腐りにくいのがいい。最悪のパターンでも序盤の3コアはデカい。

 ・《インビジブルクローク》
 やり過ぎ感満載の、しかし極めて強力な切り札系マジック。
 わけのわからない巨大な無限ブロッカーが登場しても、これを使えば突破できるということもあり、採用すれば何かと役立ちそう。


<いざデッキ構築>

 とまあ、色々と候補には上がると思う。
 デッキタイプも【光芒】軸にしてみるとか、やはり《血塗られた魔具》を使ってみるだとか、色々浮かんでくる。
 がしかし、やはり尖ったほうが面白いよね、ということで思いっきり尖らせてみることにした。

 レシピはこちら


 どうせ倒すときはコンボで決めるのだから、他の攻撃を捨てて、死なないことを重視してみた。
 《天星馬ペガシーダ》の効果で
月華龍ストライクヴルム・プロキオン以外を引いてしまったときの絶望感が半端なかったので、いっそのことコスト6と7は月華龍ストライクヴルム・プロキオンだけにしてみた。

 ネクサスによる防御は今の環境ではあまり信用していないので、ネクサスは最小限に。
 《血塗られた魔具》も、相手の色によってはギリギリまで出さないように。

 何度か動かしてみて、色々な人に対戦してもらったけれども、結構な確率でコンボが成立する代わり、ネタがバレると滅法弱い印象。
 それでも、わかっていても1ショットキルするコンボというのはやはり強力なもので、最大の敵は事故かな、と。
 まあ、何はともあれ実戦を積んでいくのみですかな。

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