20110724.イビルグライダー考察

<はじめに>

 メインコンテンツであるはずの小説をおざなりに、連日の更新を続けておりますバトルスピリッツ。
 さて、星座編第四弾:星空の王者では、だいぶ面白いカードが増えましたね。

 個人的には《皇子ペンタン》が……ってのは、別のレポートを参考にして頂きまして、今回最も気になっているカードがこちら。

 《イビルグライダー》
 ブレイヴ
 5(紫2黄2)/紫/魔影
 <1>Lv1 4000  <0>合体+4000
 Lv1『このブレイヴの召喚時』
 自分のスピリット1体が持つ『このスピリットの破壊時』効果1つを、スピリットを破壊させずに発揮させる。
 合体条件:コスト3以上
 【合体時】『このスピリットの合体アタック時』
 このスピリットの色を無いものとして扱う。
 シンボル:なし


<考察>

 ……この紫のブレイヴ。ミョーなことが書いてありますな。
 
 カードゲームにおいて強力なのは、「単純明快であること」、そして「ルールを破壊する」という二つ。

 例えば《騎士王蛇ペンドラゴン》《砲凰竜フェニック・キャノン》のようなcipで色々と破壊する効果なんてのはわかりやすく、しかも強力。
 また、《滅神星龍ダークヴルム・ノヴァ》なんてのは、相手の戦略を根本から揺るがす可能性もあるわけです。
 さらには環境を左右するネクサスが多いこと多いこと……こういうのも、ルールブレイカーの一種だと思われます。

 ……ではでは、この《イビルグライダー》は何をやらかすのか。

 まず、色を失わせる効果。
 これは紫にとっては非常に重要。「装甲:紫」や「重装甲:紫」を使われると手も足も出ない……なんていうこともたくさんあるはず。
 これで、「重装甲:紫」を持って安心していたスピリットに対して、「呪撃」を食らわせることも出来る!

 とは言ったものの、実は苦しい。
 色を失わせるのがアタック時限定なのが、苦しすぎる。
 アタック時効果で強力なのが、《魔羯邪神シュタイン・ボルグ》ぐらいしか浮かばないので……うむむ。
 《大水蛇ハイドロゲン》……?


 そんなことよりも、もう一つの効果。
 なんと、破壊時効果をいきなり発揮させるという珍しい効果。

 破壊時効果を発揮させるとなると、まあ《デッドリィバランス》というのがまず頭に浮かぶ。
 しかしながら、《イビルグライダー》の場合、対象を場に残したままで発揮させることが出来るという。
 どういうことか。

 まず、《シャ・ズー》の効果を発揮させ、相手スピリット2体を疲労させた上で殴る、なんていう芸当が可能になる。シンプルだけど非常に強力。
 他にも、《冥王神龍クロノ・ハデス》の効果を発揮し、場をリセットして悠々と殴るとか、《双魚賊神ピスケガレオン》でハンデス後に防御手段のない相手にアタック、とか、組み合わせは無限大。

 そう、二度・三度破壊時効果を使えてしまう!
 これから先、「破壊時効果」を持つスピリットが出るたび、組み合わせを考えられるのは面白い。

 このように、シンプルかつルールを破壊してしまう、そんな効果を持った好カードなのだ!


<想獣との出会い>

 紫には優秀な破壊時効果を持つスピリットがいるけれども、黄色だって負けていない。
 《天星馬ペガシーダ》なんてのはよく見かけるスピリットだし、これをどうやって能動的に破壊するかってことに頭を悩ませる人もいるのでは。受動的でも充分強いけどさ。

 しかし、今回選んでみたのは、《宝石の獣カーバルク》
 こういう大雑把なコアブースト兼ドローカード大好きだよ。

 というわけで……デッキを組んでみた


 基本は想獣でドローしまくる。手札はめっちゃ増える。それが想獣。
 そして手札が増えてきて、場にも想獣が揃ってきたかな……と言う頃になったら、《宝石の獣カーバルク》《イビルグライダー》でコアブースト!
 《イビルグライダー》を自壊させて《ブレイヴセメタリー》で回収→《宝石の獣カーバルク》! とかやっていると、いつの間にかコアがえらいことになります。
 もちろん、《ブレイヴセメタリー》を回収する手段がないので、無限ループにはならないけれども。

 ここで注意しないといけないのは、《宝石の獣カーバルク》は二つの破壊時効果を持つけれどもどちらか一つしか選べないこと。
 そして、ドロー能力を使いたい場合は、ちゃんとコアを乗せてLvを上げなければいけないことです。これさえ注意すれば、コアが一気に増える。
 あとは、《戦闘獣ライノ・セーラス》にたくさんコアを乗せて、《イビルグライダー》しちゃえばいいんじゃないかな。
 もしくは、想獣大量展開でもOK。


 ちなみに、《犬将クー・シー》《シユウ》を合体させて殴るだけで、相手を倒せる。
 むしろ、そっちに特化したほうが強そうだね。


<おまけコンボ>

 あと、このデッキには入っていないけれども、《探偵ペンタン》《イビルグライダー》《ブレイヴセメタリー》回収→《ブレイヴセメタリー》《イビルグライダー》回収……を繰り返すと、コアの許す限りループする。
 《炎の楽園》《ペンタン》を使って軽減コストを増やせば、無限ループも可能。《動かざる山の本陣》があれば無限コア。《剣の誕生地》があれば無限ドロー。
 だからなんだって話だけれども。

 まあ、なんだ、その、コアや手札が多いことはいいことだよね。

 以上、ロマンでした。


<おわりに>

 《シユウ》の使い勝手が良すぎ。
 適当なスピリットに合体させて殴れば勝てるのではないかと思うほど強い。
 それから、《麒麟星獣リーン》は、書いてあることが色々とおかしい。

 それはさておき、《イビルグライダー》とのコンボは探せばまだまだたくさんあると思うし、これからも可能性がある面白いカードだと思う。
 受動的だった破壊時効果を能動的に。これによってどんなロマンが生まれるのか、楽しみですな。

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