千葉の幕張メッセで開かれた、バトスピのイベント、バトスピMAXに参加してきました。 全国大会の優勝決定戦が行われている傍らのサイドイベントにして、このイベントのキモと思われるガンスリンガー※のマスタークラス※に参戦! カードゲーム歴15年、バトスピ歴半年の男が、「楽しめればいーや」という楽観的な気持ちで挑んでみた! はたしてどうなることやら。 ※ガンスリンガー:多くの対戦相手ととにかく戦い、勝ち星を稼いでいくルール。順位を決めるわけでない。 ※マスタークラス:いわゆる中学生以上の部。 <はじめに> 遊戯王、ポケモンカード、MTGなどなど、様々なカードゲームをやってきてはいるけれども、バトスピはからっきし初心者。 これまで培ってきたノウハウが役立つかどうかはわからないままに、それでも多分これなら面白いんじゃないのかな、いいんじゃないのかな、というのを頭の中でコネコネしてデッキを組み立ててみて、ほとんど実戦経験もないままに参戦。 まあ……負けたら終わりというわけではなく、別に失うものはないけれども、それでもちょっと緊張はするもの。 なお、勝ち星の数に応じて景品もあるようで、7勝すると歴代裏Xレア※が1枚もらえるとのこと。 ※裏Xレア:ショップバトルというお店で開かれる大会の優勝者しかもらえないカード。みんなの憧れ。 《甲蟲武神ギラファ・ランドウ》や《鳥獣烈神ガルード》などなど、そうそうたるカードが並ぶ中、今回新たに加わったカードにこんなものが。 《超皇帝ジークペンタン・ノヴァ》 ……《超新星竜ジークヴルム・ノヴァ》のパロディカードで、バトスピ世界のマスコット種族(なのかー?)の《ペンタン》がスゴイ名前になって登場。 能力も半端無くネタ的! でも、欲しい裏Xレアがあったわけでもなく、バトスピを始めるにあたって最初に作ったデッキが《ペンタン》など歌鳥を集めた【歌鳥系統コントロール】だったので、これは手に入れるしかあるまい、と。 ここで物欲が出てしまった浅葱つくみ。 欲で動く者に、勝利の女神は微笑むのか? <デッキ> 今回、大会に出るにあたって準備したデッキは、悩んだ結果、【2コスビート】。 こちら、安い早い上手いということでそれなりに人気がある様子。 《天使クレイオ》《キカザール》の2枚がドローを加速し、《星空の冠》や《猫娘アニー》《ハイドランディア》によって防御と展開もサポート、しまいには《ウィッグバインド》という切り札、という非常にバランスが取れており、なによりも事故率が低い、という特徴を持っている。 このデッキに必要なのはもちろん、コスト2のスピリット。 本当ならば色々と優秀な能力を持ったものが選ばれるのでしょうが、今回は歌鳥で固めてみた。 理由? 可愛いから。 ……というわけでこちらがレシピ。 ◇スピリット ・《ピヨン》 軽減用。普通は入らないのだろうけど、軽い歌鳥ということで。 ・《天文学者ペンタン》 歌鳥の系統を星魂に変える効果はほとんどオマケ。コスト2の歌鳥ってだけでいい。 ・《カラドリアス》 超優秀。攻撃にも防御にも使える。マジ優秀。《凶龍爆神ガンディノス》も、コイツがいれば怖くない。 ・《キカザール》《天使クレイオ》 言うまでもなく、キーカード。 ・《森の妖精ペンタン》《ダークピヨン》 最大軽減0コストで出せるバニラ。《ウィッグバインド》を止める。《ウィッグバインド》で止まらない。 ・《ヒナペンタン》 可愛いですね(後述)。 ・《魔道双神ジェミナイズ》 出せば相手が驚く。なんでこんなデカブツが!? 硬直したとき用。《天文学者ペンタン》とのコンボ用。《ウィッグバインド》用。 ◇ブレイヴ ・《ハイドランディア》 このゲームにおいて大事なのは計算を狂わせること。攻撃にしろ防御にしろ、コイツの存在は極めて重要。本当に。 ◇ネクサス ・《祝福されし大聖堂》 コアブーストとドロー強化を兼ねて。実際は、《星空の冠》が手に入らなかったから。 ・《星空の冠》 強烈な強襲・《牙皇ケルベロード》対策にして、防御の要。【2コスビート】をアドバンテージの塊たらせる優良ネクサス。 ◇マジック ・《バインディングソーン》《トライアングルトラップ》 前者は、《カラドリアス》との兼ね合いを考えて軽いほうがいいかと思ってみた。定番で。 ・《メロディアスハープ》 お守り。 ・《コーラスバード》 歌鳥を中心に組む最大の理由。数で圧倒するのに《ハイドランディア》だけでは荷が重すぎたので。 ・《ローヤルポーション》 【2コスビート】の切り札。先攻2ターン目にして相手を殺せる可能性をはらんでいる恐怖。 ・《ウィッグバインド》 黄色の切り札。対策を取らないプレイヤーは死ぬ。 <戦績> ガンスリンガーは勝てばスタンプを押してもらい、勝ち星に応じてレベルが上がっていくルール。 0〜2勝はレベル1、3〜4勝はレベル2、5〜6勝はレベル3で戦い、7勝したら終了。 負けたプレイヤーは、再びそのレベルの待機列に並び、順番を待つ。 〜レベル1:緊張の連続〜 ◇1戦目:【想獣2コスビート】 ◯ いきなり同系対決。ただし、相手は《夢中漂う桃源郷》を採用し、序盤からドロー加速しまくり。早くも絶望感が漂う。 がしかし、こちらも丁寧に《天使クレイオ》や《星空の冠》でアドバンテージを取り、《ハイドランディア》や《ローヤルポーション》を駆使した、個人的好プレーによって競り勝ち。 緊張してコアが拾えないほど手が震えた……。 ◇2戦目:【赤単速攻】 ◯ 早かったのは覚えている。けれども早さならばこちらも負けてはいないわけで、アドバンテージの差を築いて勝利。 まさかの初参加2連勝! ◇3戦目:【2コスビート】 ☓ また同系。あまり上手いプレイヤーではないようで何度もミスを重ねていたけれども、それでも《ローヤルポーション》の二連続使用により押し切られる。 数で負けていたら、いくらこちらが回復しようが駄目なんだよう。 待機列へ……。 ◇4戦目:【紫コントロール?】 ◯ 後攻の相手、「4コスで……」というのにビビりまくる。想定外、なんだそれは……と思ったところに出てきたのは《ジョー・サイス》。 よくわからないけれど、未知ほど怖いものはない。紫相手と言うのもなんか怖く、コアを増やしながら戦っていたら、《ヘッジボルグ》をブレイヴされる。 ダブルシンボルで、しかもBP負けしたらコアがボイドへ……って、何事? 次々と出てくる4〜5コスの紫スピリットに、もはや何がどうなっているのかと。 でも、チャンプブロックを繰り返しながら手札を増やし、最後は数で圧倒。 《騎士王蛇ペンドラゴン》は一回使われたのみ。うーむ……? 〜レベル2:試練〜 ◇5戦目:【赤単速攻】 ☓ 早い。赤単には負けないつもりでいたけれどもとにかく早い。《天使クレイオ》で何とか手札を増やすけれども、じわじわと押し切られ、最後は計算を狂わせるかのように登場した《マッハジー》によってトドメ。 力及ばず。 ◇6戦目:【緑バニラ?】 ◯ とてもフランクな人。緊張の連続で手が震えて仕方が無いようで、なんだか色々と大変そうだった。 《深緑の樹海》とバニラの組み合わせに、早くも脅威を覚えるも、早い段階から相手の手が止まる。 隙をかいくぐってチマチマ殴ったら、そのまま勝利。《牙皇ケルベロード》も《バルカン・アームズ》も対象がおらず、ただ場に出ただけ。 曰く、事故だそうです。うむ……。 ◇7戦目【ルナテック・ストライクヴルム】 ☓ 《ワルキューレ・ミスト》は突破できるはずもなく、《北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン》と《ショゴルス》なんてのも止まらず、《月光神龍ルナティック・ストライクヴルム》が出るころには、こちらはげっそり。 白相手なら、じっくりとアドバンテージを稼いで《ウィッグバインド》なんて考えていた目論見は早くも崩れ去り、圧倒される。 ◇8戦目【赤コントロール星魂軸】 ☓ やたらめったら強そうな人。だって、勝ち数が2週目の11勝目。プレイングも隙がなく無駄がなく。 ただの一度だけ、序盤に《ローヤルポーション》さえ引けていれば。 メインステップの除去でコントロールされたら、もう仕方がない。手も足も出ず、初の連敗。 ◇9戦目【紫北斗】 ◯ 侍みたいな雰囲気を漂わせる格好いいおじさん。 《北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン》からの《騎士王蛇ペンドラゴン》によって少しひるむも、《ハイドランディア》がブン回り、危なげ無く殴り勝ち。 これでついにレベル3、あと2勝! 〜レベル3:果てのない道〜 ◇10戦目【緑ブレイヴ】 ☓ 相手はショッカーのマスクを被っている人……否、彼はショッカーに違いない。 「お仕事はお休みですか」と訊いてみたら「今日はおやすみです」とのこと。しかも美声。うわぁ、いい人。 対戦前、お互いのデッキをカットするとき、ショッカーさんは一番上のカードを一番下に置くだけ。「キーカードを一番下に置かせていただきました」。さすがショッカー、やることがエゲツない。 さて、実際のバトルでは、《ピヨン》《ピヨン》《ヒナペンタン》と上々の滑り出し。その《ヒナペンタン》に対し、ショッカーさん「可愛いですね」。 やっぱりいい人。ショッカーさんいい人すぎる。 ただ、最後は《トライアングルトラップ》で全部疲労させられてタコ殴り。清々しい負け方をした。 「お仕事頑張ってください」「このあと子どもたちの夢を壊しに行きます。イーッ!」というやりとりを終えて、待機列へ。 ◇11戦目【赤青コントロール】 ☓ 《砲凰竜フェニック・キャノン》に壊滅したり、2枚の《北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン》からの《騎士王蛇ペンドラゴン》《牙皇ケルベロード》によってもう滅茶苦茶。 いいところ全くなし。手札もなくなっちゃって、完敗。 ◇12戦目【赤コントロール】 ☓ 《北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン》からの《騎士王者ペンドラゴン》とか《砲凰竜フェニック・キャノン》によるメインからの除去とか。 あっさりと、これまた本当にあっさりと敗北。為す術がない。 ◇13戦目【アレス激突軸赤コントロール】 ☓ 序盤から《アクゥイラム》でどんどん殴ってくる。 でも、アタックステップを通すならなんとかなる……とか思いきや、《北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン》が《砲凰竜フェニック・キャノン》を出してこちらの場を焼き払って、出てきたのは《火星神龍アレス・ドラグーン》。 それに合計シンボル4の二連打を食らって、あっさり終了。 これで泥沼4連敗。まさかここまでみんな強いとは。赤コントロールに勝てない、プレイングでなんとかなるとかいう問題じゃない! ◇14戦目【赤白コントロール】 ◯ また赤コントロールか、と思ったら、ちょっと変わっていて白が混じっていた。 《星空の冠》が二連続で《天使クレイオ》を引き当てて、アドバンテージをごりごり稼いだならば、《砲凰竜フェニック・キャノン》で焼き払われようと後続が出てくる。 そうしているうちにトドメの《ウィッグバインド》で5点一気に削って勝利。ようやく手にした勝利! ◇15戦目【赤単速攻】 ☓ 赤コントロールでなければ勝てると自信を取り戻して望んでみたところ、後手の相手がいきなり《エクストラドロー》。 これはいける! と相手の手が止まったのを見て、《森の妖精ペンタン》2体、《キカザール》2体の場から先攻2ターン目にして、《ローヤルポーション》込みでの連続攻撃を狙ったら、残りライフ1で《トライアングルトラップ》。 返しのターンで、潤沢なコアと手札から7体のバニラ。おいおいおいおいおい。 こちらの手札には防御カードもなく、アタックのたびに考えるふりをしてブラフを立ててみたものの、押し切られた。 勝ちを焦りすぎた。2体の《キカザール》がいれば、ゆっくりコントロールしていっても良かったのに。 ◇16戦目【赤青コントロール】 ◯ いきなり《灼熱の谷》とか《オリンスピア競技場》とか。 もうこの流れは無理だ、と思っていたけれども《ハイドランディア》と《天使クレイオ》が頑張ってくれた。 さらには、ここまであまり役に立つことのなかった子、《魔道双神ジェミナイズ》召喚! これは相手も焼けず、場は硬直していく。 しかし、こちらの手札には《ウィッグバインド》……これで勝てる! と盛大に放ってみたところ、ミスに気付く。 《オリンスピア競技場》のせいで、アタックが出来ない。 コストを払って、手札から出している時点で巻き直しなんて効くわけもなく、痛恨のミスによって1ターン無駄にする。 その返し、相手は《ブレイドラ》や《イグア・バギー》の大量展開から、一気に殴ってきた。それを、一つ一つ丁寧に対応し、切り札《ローヤルポーション》! これで相手の攻撃を抑え、最後のトップデッキに《トライアングルトラップ》。 《トライアングルトラップ》で、相手のバニラを疲労させ、トドメの《魔道双神ジェミナイズ》効果による《ウィッグバインド》。 かくして、相手のライフを削り切り、7勝目をもぎ取る。 長い戦いだった……。 【結果】 7勝9敗 ◯◯☓◯ ☓◯☓☓◯ ☓☓☓☓◯☓◯ <おわりに> かくして《超皇帝ジークペンタン・ノヴァ》を獲得。 他に何か欲しかったのか、と訊かれても、いえ、そんなことはありませんよ。と答えよう。 レベル3になってからの、赤コントロールとの戦いが辛かった。 《灼熱の谷》も《北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン》からの《砲凰竜フェニック・キャノン》なども、とにかくアドバンテージの塊。 ただ、それ以外のデッキに対しては【2コスビート】というのは結構戦えるデッキだったと思う。 あと、何よりもカードゲームにおいて自分が得意としているのがクロック・ビートだったので、その辺、相性の良いデッキだったのかな、と。 《ウィッグバインド》という選択肢があるのが、何よりも素晴らしいと思う。 最終戦で《魔道双神ジェミナイズ》と《ウィッグバインド》のコンボが決まったのは、なんとも言えない爽快感。 これだからカードゲームはやめられない。 最後に、このようなイベントに参加できた意義として、色々な人と話せたことだと思う。 ゲームを通じて楽しみを共有出来るってのは、一時的だとしても、とても貴重なものだと思うんだ。 待機列は長かったから、その時に周りの人と話してみたりとかね。迷惑だったかも知れないけれども、ありがとうございました。 そんなこんなで、《超皇帝ジークペンタン・ノヴァ》を使ったデッキを組んでみようと思いまーす。 |