2011年 4月
徒然日記

4月 30日 (土) いけぶくろ

 久しぶりに池袋に行ってきました!
 目的は、あの有名作家の映画を観るためなのですよ!

 「おお、あの有名作家のあの話題作ですな」→「ええそうです『豆冨小僧』です」

 というわけで、「阪急電車」を完全に無視して、「豆冨小僧」を観てきました。


 自分の周りには京極夏彦ファンが多すぎて、僕なんかがファンとか言うのはおこがましすぎて言えませんが、好きな作家なのです。
 もっというと、「豆冨小僧双六道中」が好きなので、半分楽しみ半分不安で観てきました。


 ……結果、「豆冨小僧」というキャラクターを用いた何か、という感じの映画を観ました。


 あの作品にネタバレもクソもない気がするので、敢えて書こう。

 原作では江戸時代が舞台だったはずの物語が、何故か舞台が現代になって、豆冨小僧が自己を見出すための物語を、狸VS妖怪という超シンプルな構図にした結果、ただのバトル映画(B級の)になってしまいました。

 哲学も妖怪の知識もそこにはなにもない、ただの薄っぺらな、悪い狸をやっつけろ!(お涙頂戴!)な作品でした。

 一応、これはどういう意味なんだろう、どうしてこのシーンでこういうセリフが出てきたんだろう、物語構造としてこれはどうなんだろう、とか色々考えたのだけれども何も出てこない。
 一緒に行った妖怪大好き化猫氏に訊いてみても「何も無いよ」とのこと。むしろ、色々と間違っている箇所を熱く語られる始末。やっぱそうか、そういうものか。


 でもまあ、豆冨小僧は可愛い。
 非常に可愛い。

 豆腐をぷるぷるさせてよちよち走りまわる姿は、なんかきゅんきゅんする。
 まあ、それだけなんだけれども。


 それでも、それも一つの形なのかもしれません。
 シンプルで、さらに笑わせる箇所も多く設定されていたので、後ろのお子ちゃまは満足していたようです。
 それでいいのだ。多分。


 ◇ ◇ ◇


 明日から、奈良・京都に行ってきますー。
 楽しみだじぇ。
4月 29日 (金) たんたたんたん

 東京に戻ってきたよ!

 GWということで実家に帰省。
 今回はバスではなく、リッチに新幹線。

 新幹線開通というのは本当にありがたいことです。
 旅が本当に楽々。シートはゆったりだし、速くて寝ていればすぐに着いちゃうし。

 帰ってきて思ったこと。


 「暑っ!」


 ◇ ◇ ◇


 東京に戻ってきてしまいました。

 自分が数年間住んできた家だというのに、数週間離れていただけで、ちょっと違和感。
 不思議だ。

 2日と6日に年休をいただきました。
 そんなわけで、社会人になって以来初めての超長期休暇、10日連続休暇です。
 うわぁ、五月病とかならないようにしないと。


 ◇ ◇ ◇


 魔法使い大好き、魔法使いになりたい、なんてことを毎日つぶやいていたら、友人から「魔法少女まどか☆マギカ」を勧められた。

 「浅葱くんが観ない意味が分からない」とのこと。
 なるほど、確かに魔法モノは大好きだ。無条件で興奮する。

 ……「リリカルなのは」は全然知らないけれども。


 「魔法少女まどか☆マギカ」は、虚淵さんが脚本ということと第三話で「アレ」があって問題作となっていたことから、気にはしていたのですよ。
 ただ、僕はアニメを観ないオタク。映画ならともかく、12話分も観るなんて……とか思っていたら、2日で全部観てしまいました。
 我慢できなかった。

 どうなんだろう、ネタバレとか書いていいのかわからないから敢えて伏せておくけれども、すげぇ作品ではある。
 最近のトレンドと過去のトレンドとを上手くミックスさせた上で、お約束や期待をことごとく裏切っていった結果出来上がっちゃいました、という感じですな。

 3話の「アレ」は知っていたので、ここからだよね、と思っていたけどそれ以外の知識はほぼゼロ。
 6話ぐらいから高まるテンションがたまらない。7話のラストは鳥肌立ったし、9話はもうアレだし、10話は……このぐらいにしておこうか。

 日本神話における「穢れ」の話とか、クトゥルフ神話とか引っ張り出してきちゃうほど、色々と奥が深いのも素敵。
 ホント、良作品だったと思います。

 気になるのは、魔法少女と言っておきながら戦闘シーンのほとんどが武器と武器のぶつかり合いや重火器ということ。
 魔法っぽく……ない気がするんだけど、そこのところはいいのかなぁ。


 魔法といえば、指の先から稲妻がほとばしるし、手のひらの上で火球が躍るのをイメージするのだが、それは僕の勝手なイメージでしょうか。
 イメージですね。はい。
4月 27日 (水) ぐらぐら。

 「ファンタシースターポータブル2インフィニティ」にて、インターネットプレイが出来ないなぁ、エラー出るなぁ、無線LANの設定がおかしいのかなぁ、とか思っていたら、プレイステーションストアがストップしていた件について。

 情報流出っすか! うわぁ、たまらねぇ。


 情報流出といえば、このご時世、どの企業でもかなり厳しくチェックされていることでもあります。
 僕の務めている会社ももちろん例外ではなく、かなーり厳しいチェックを行なっています。

 一番身近で恐ろしいのは、FAXの誤送信ですな。
 あとは、鞄紛失。
 起こらないように、起こしませんように。
 起こしたときの恐ろしさたるや……うわぁ。

 ソニーエンターテイメントでは、どれだけの人がどんな責任を負うのだろう。


 ちょっと話はズレるけれども、インターネットで冗談を書き込んだら一発でアウトということもあるようですな。
 インターネット上だからといって責任感の欠如した発言をしたらあかんぜよってことですな。
 ホームページを運営している身として、ちょっと気を付けないとあかんようです。


 ◇ ◇ ◇


 小説書きとして軸がぶれている今日この頃。

 なにやってんだろう、と、じっと手を見る。

 創作ノートがいよいよ黒歴史ノートへと変貌を遂げる日がついに来たようです。


 あと、どーでもいいけど引越の際に黒歴史ファイルなんてものも見つけました。
 そこに眠っているネタは、いつどこで使われるのかしらね。


 ◇ ◇ ◇


 今年のヤクルトスワローズ、本当に強い!
 4番の安定っぷりをはじめに、打線が強力。それから先発が本当に崩れない。
 ついに投手大国復建か?
4月 26日 (火) アフター、ダーク。

 A:復帰三日目にしてネタが切れるってどういう事だよ!

 B:しょうがないよ、だって、特に何もしていないんだもの。

 A:普段の生活はどうしてんだ! まさか引きこもってるわけじゃねーだろ!

 B:近からず遠からず。会社まで徒歩五分。朝は七時過ぎまでぐっすり寝て、夜は定時退社後、一人部屋で過ごすんだぜ。

 A:うわぁ、家にいる時間、普通のサラリーマンに比べると多いなぁ。

 B:だろ? お昼休みに一度家に帰ってきて餅を焼くことだってあるんだよ?

 A:それ、ギャグとか比喩表現じゃなくて本当に食べるための餅を焼くんだね?

 B:当たり前じゃないか。昼食代を浮かせるためのテクニックさ。

 A:ちょっと待てよ。じゃあ浮いたお金と時間で何をやってんだ?

 B:小説を書いてみたりベースを弾いてみたりしているんじゃないかな。

 A:本当か? 覗いてみようぜ。

 浅葱つくみ:サイコウォンドでねぇwwwwゴウマズリ何体倒してもサイコウォンドでねぇwwww

 A:……屑だな。

 B:……屑だね。



 夢なら覚めた。

 だけど僕らは、まだ何もしていない。



 進め。


 ◇ ◇ ◇


 気がついたら、もう23歳になっていた。

 このホームページを立ち上げた頃の僕は15歳。
 小説を書き始めたのが16歳。
 そこから7年。

 完成させた長編が「〜トキノアメ〜」と「ルインの種」だけってのはちょっと寂しいので、長編を書くことにしました。

 だってこのサイト、創作系サイトだもん。


 <WEB拍手>

 >>動画紹介ありがとうごぜーます。
 >>のびのびあげていけたらと思うとります。
 >>by 策に溺れた策士

 期待age! 期待age!
 見事な溺れっぷりに全俺が吹いた。
4月 25日 (月) ありがとう。 

 ネットを見ることが出来る幸せ、プライスレス。
 浅葱つくみです。


 そろそろホームページのサーバーを引っ越そうかと思案中。
 いつまでもこのプロバイダに頼るわけにもいかないし、使っているプロバイダはocnになったわけだし。
 でもまあ、当分はこのまんま。多分ね。


 RADWIMPSのアルバム「絶体絶命」がすごい。

 発売されたのはもう一ヶ月以上前だけれども、ずっと聴いている。
 特に震災後はその中の「狭心症」→「グラウンドゼロ」という曲の流れが好きで好きでたまらなくてなんども聴いていた。
 これまでのRADWIMPSのアルバムも好きだけれども、このアルバムは別格にいいと思う。Vocalの野田さんがどこか突き抜けた感じ。
 すんげぇ生々しい歌詞が良い。ただひたすらに自分を探し続けるところが本当に良い。
 劣等感抱えながらも、それでも懸命に生きているっていうメッセージがすげぇビシビシくる。
 そんな、最初から最後までハズレ曲が一つもない、そんな名盤ですよ。

 1、DADA
 これでいきなり殺される。
 「おしゃかしゃま」を強化したらこうなる、みたいな。皮肉が効きまくっていて素敵。

 2、透明人間18号
 続いてこれで殺される。
 色彩を用いた歌詞が視覚的なイメージを産み出していて、またそれが綺麗なメロディに乗っかっているからもう大変。
 AメロBメロで盛り上げて、サビで静かになるパターンは、得意のパターンだよね。「セツナレンサ」とか。

 3、君と羊と青
 アップテンポな元気が出る系ソング。
 このアルバムの中で無条件に前向きなのは珍しいので、本当に貴重ですありがとうございます。

 4、だいだらぼっち
 曲名が野田さんらしい。
 これまた何とも言えぬ孤独万歳ソング。そんな事考えているんですかあなたは。

 5、学芸会
 RADWIMPSについて語るときの禁句を敢えて使うならば「BUMPっぽい」曲だと思う。
 それを抜きにして、劣等感満載のもっと俺を認めてくれよソング。共感できすぎて困る。
 「先生の僕は僕の世界では誰がなんと言おうと主人公なんです」

 6、狭心症
 前に語ったので敢えて語らず。
 一言、震災中に聴くにはヘビィ過ぎた。

 7、グラウンドゼロ
 本当にRADWIMPSらしい曲の一つだと思う。
 勝手に希望もたされちゃうし未来に進んじゃうし、じゃあどーすりゃいーねんって曲。
 曲の展開とか歌詞の展開とかがたまらなく好きです。最後のサビは鳥肌モノ。

 8、π(パイ)
 新しい感じの曲だと思うけど、歌詞は野田ワールド全開。
 人って色々とぐにゃぐにゃとカタチ変わっちゃうよね。

 9、G行為
 いつかこんな曲を作ると思っていた。「0721」とどっちが先に出るかな、と考えていたら、こっちが先でしたね。
 ホントもうよくこんなこと考えつくよなってことをラップにして歌っちゃう皮肉満載ソング。

 10、DOGOUT
 インドに行ってから、なにか吹っ切れたのかもしれぬ。
 前の「G行為」でたまった何かが吐き出された結果、ストレートな叫びを訴える分かりやすい歌になってしまいました。
 「自分の価値って何よ」っていう、もう劣等感満載ワールドがたまらない。でも、それでも立ち上がっちゃうところがまたカッコイイ。

 11、ものもらい
 曲名がやっぱり野田さん。
 バラードかと思えばそんなこともない、いつもの野田さん。
 吐き出したはずなのに、まだまだ悶々と何か溜まってしまっているようです。自分の中でグルグル答えのない自分探しをしているような。
 「ほらまた自分庇った、自分ばっかだ」

 12、携帯電話
 先行シングルのためか、歌詞も曲も全体から浮いている感じ。
 ポケットに友達を入れて持ち歩くソング。こういう視点が野田さんらしい。

 13、億万笑者
 色々悩んで開き直った結果がこれだよ!
 前のアルバムでも最後の最後で叫んじゃったように、開き直った野田さんは強い。
 「劣等感もあるし、たくさん苦しいことはあるけれども、でも立ち上がれるよ、大丈夫だよ」っていう、そんな強い元気の出る歌ではあります。ありますが……↓

 14、救世主
 ラストに本当に静かなバラードを持ってくるあたりが野田s(ry
 君がいてくれるから生きていけるようです。素敵、素敵過ぎる。このアルバムでの自分探しはどこにいってしまったのか。
 本当に真っ直ぐな(真っ直ぐすぎる)ラブソング。綺麗です、綺麗すぎます。

 15、ツクツク法師(隠しトラック)
 RADWIMPSがコワレタ。

 アルバムを一周するたびにすんげぇ壮大な自分探しの旅に巻き込まれます。
 それが、共感してしまうから悔しい。
 まあさ、自分探しが終わっちゃったらそれはそれで困るのかもしれないけれども。

 いいんだ、きっと、死ぬ瞬間に笑っていられれば。


 ◇ ◇ ◇


 さて、「絶体絶命」の紹介はここまでにしておきましょうか。

 続いて紹介するのはこちら。

 

 最近Vocaloidの曲に触れていなかった。触れていなすぎた。
 というわけで、スペクタクルPの名曲「Artemis」……の「歌ってみた」「合唱」で。
 これ、紹介してもらったから、僕が発見したわけではないんだけどね。いや、もう何回再生したかわからないので。

 で、これを紹介しやがったヤツを紹介。

  

 策士ginko、策に溺れる。
 ゲームのチョイスがなかなか。実況動画的にもなかなか面白い作品を選んできたと思うのだ。
 というか、実際面白そうなんだ。

 彼です、ヨーロッパ旅行を共にした彼の初実況動画です。
 支援も兼ねてご紹介。いや、決して友人だからってだけで紹介したわけではないよ。面白いと思う!

 

 ついでに早くも第二弾が上がっているのでこちらも紹介。まだ観ていないけれども。
 失踪はしない宣言をしているので(ぼくにはとてもそんなせんげんできない)、応援だ!


 <web拍手>

 >>おかえりぃ〜。 無事そうで良かったです。
 >>執筆頑張ってください

 ただいまー、ありがとうございます!
 執筆頑張りますよー他にも色々頑張りますよー。
4月 23日 (土) ただいま

 本日ようやく回線工事が完了し、ついにネットが繋がりました。
 おおよそ、一ヶ月半ぶりの日記更新です。

 宮城からこんにちは、浅葱つくみです。


 いやぁ……引越し時期の問題もあって、ネット開通がどれだけ先になるのかなーとかウズウズしていたけれど、まさかこんなに待たされることになろうとは。
 一応、Xperiaが頑張ってくれたことと、SNSのおかげで孤独には打ち勝てました。
 あとは、会社の人々も一緒に出向となった同期も本当に良くしてくれている。
 助けてくれたみんな、ありがとう。

 「ネットが開通したら、まず何したいか?」と考えて、真っ先に思ったのが、日記の更新でした。
 情報の収集やインプットは何とかできても、自分から何かを発信することが出来ない。それはとても辛いことだったり。
 アクセス解析を久々に見てみたら、震災の日をピークにどんどん来ている人は減っていて、でもそれでも毎日誰かがちゃんと見てくれているってことを知って、改めて嬉しく思います。
 見てくれている人がいるからには、何かしら発信したい。とまあ、素直な気持ちを書いておきます。

 それにしてもこの一ヶ月半は色々なことがあった、ありすぎてここでは書ききれない。
 もちろん皆さんにとっても濃密な日々だったと思うんだ。
 こんなに日本全体が動いたことは、少なくとも僕の記憶にはない。

 仙台にやって来て一週間目で被災。
 それから怒涛の日々が続きました。今日だってさっきだってぐらぐらと余震が続いている。
 テレビでは毎日「ぽぽぽぽーん」だしね。あと、トータス松本ね。
 それでも、少しずつ環境は元に戻ってきている。
 本当にありがたいことに、ご飯だってちゃんと食べれるし家だってあるし水だって電気だってある。仕事だってある。
 そういった全てに今は感謝。


 <web拍手>

 >>>音楽プレイヤーに、異動用BGMを入れて。
 >>うえぇぇぇぇい。まあ、定番だったり、意外だったり、メッセージだったり。
 >>たかが仙台で大袈裟だけど。

 なるほど、な選曲だった。
 BUMPの「バイバイ、サンキュー」はやっぱり鉄板だよね!

 >>無事でなにより。
 >>根本的な疑問が湧いたんだけど、
 >>海月主義ってどういうイズムなの?

 無事でした!
 海月イズムは、海月をこよなく愛することを主張し続けるのであります。
4月 1日〜22日

 4月 6日 (水)

 穏やかな春の気候が訪れました。
 宮城もぬくぬくと暖かくて、ちょっと風は冷たいけれども過ごしやすいのです。

 こっちに来て、一ヶ月が経ちました。
 波乱の一ヶ月と呼ぶにふさわしいですな。

 引っ越してから日記を書いても、結局HDDの中に蓄えられるだけで、発信されることがない。
 これがなんとも言えないほどにもどかしくてもどかしくて。

 普段は(更新頻度が高いとは言えないが)日記を書けばそれなりに見てくださっている方々がいて、そして反応してくださって、日記ではあるけれどもある種の相互コミュニケーションなのです。
 がしかし、この状況では日々を綴るのみ。そんなわけで、この日記と前の日記との間は二週間ほど空いてしまった。

 その二週間に何があったかといえば、そりゃもう震災の影響で色々なリアルを目の当たりにしたのです。

 

 駅前だってこんな具合に、ところどころ地面が陥没しているし。

 

 ちょっと数キロ海側に向かえば、こんな具合。
 何があったのかわからないほどに、津波の恐ろしさは甚大だと知る。


 自分の命があっただけでも幸せだし、被災したとはいえ平和に食事も摂れて家もあって仕事もある。
 それらはたまらなく幸せなことです。
 この一ヶ月、そればかり思う。

 同時に、「不謹慎の指摘」「買いだめ行為」「放射能の風評被害」などなど、あまり喜ばしくない、しかも平和な場所にいる人たちの行動が気になったりもする。

 Twitterでは発言を続けているのだけれども、たとえば「コロッケ見つけた」とつぶやけば「不謹慎だ」という言葉が返ってくるように、どうもピリピリしている人もいる様子。
 ではその人が、石巻の人か気仙沼の人か、と見れば、全然関係ない関東の人だったりする。

 気持ちはわからんでもないし、むしろ不安なのはわかると思う。
 テレビでは連日避難所の様子を映しているし、そう言うのを見たら幸せで安全な場所にいることが良くないような気になることもわからんでもない。
 がしかし、こうして被災して不自由な生活を送っていると、「何言ってんだか……」と思う。
 そして、「不謹慎厨!」とか「自粛よくない!」というちょっとしたバトルが勃発するのを見るたび、「どーでもいいか」って気分になる。

 思うのは、僻みでも何でもなく、被害がないところにいる人たちは普段どおりの生活を送ればいいんだよ、ということ。

 本当の被災地の惨状を僕は知らないけれども、少なくとも自分の周りや会社の人達は明るく頑張ってる。
 それこそ親戚が被害に遭われた方々もいるけれども、笑顔で支え合いながら生きているのだ。

 それなのに「明るく過ごすのは良くない」「地震が来るかもしれない」「汚染されるかもしれない」なんて、都心の方が勝手に盛り上がっているのを見ると、「心底馬鹿っぽい」と思う。 

 まだこっちに来て一ヶ月。
 されど一ヶ月。

 中途半端な身だけれども、宮城県に住んでいる者として「何やってんの」と言っておきます。
 まあ、この日記がうpできた時点ではどうなっているかわからないけれどね。


 4月 8日 (金)

 昨晩、震度6強の地震がありました。

 余震続きなので、震度3程度の揺れでは平然と、「あ、揺れてるかも」なんて言ってのんびりしていたけれども、さすがに身の危険を感じるレベル。
 必死になってベースとテレビを押さえつけたよ。

 直後に停電。
 それで、「またか」と、一ヶ月前の本震を思い出した。

 夜も遅かったし、できることもなく、しかし充電していなかったケータイを見てヤベェ、と思った。
 充電できない恐怖、電気のない不安、そして断水という恐ろしさ。
 情報は入手出来ないし、外ではずっと警報が鳴っているし。

 一番恐ろしいのは揺れよりも二次災害。
 集合住宅では火災。このまま寝てしまっていいのかという不安感に苛まれながら、ちょっと夜の街をぶらりと巡りました。
 本当はそういう状況で外に出るのは良くないのかもだけど。

 結局、自分の住む家の周りは平和でした。
 信号も消えていて、何人かの人たちが細々と避難をしている以外、いつもと変わらない雰囲気。
 それで落ち着いて、部屋に戻って眠りに落ちました。

 翌朝、ダメ元でブレーカーをあげたら電気が復旧していて、本当に嬉しかったよ。
 自分がいかに電気に頼り切っている生活をしているか、わかる。

 さて、これから夜行バスに乗ってちょっと東京に戻ります。
 出向後初めての帰宅ですぞ。バス動いているといいな。


 4月 11日 (月)

 東京に行って、そこからまた戻ってまいりました。
 十年近く過ごした我が家と、家族と、それから大嫌いで大好きな東京の街がありました。
 たった一ヶ月離れていただけなんだけど、すごく久しぶりのような気がしたよ。

 

 新宿御苑の桜も実に綺麗でした。
 初めて行くんだけどね。

 部活の人たちと再開して、大変だったねぇを言い合ったり、久々にカラオケ満喫したり。
 そんな楽しい休日を過ごせました。何よりもお風呂に入れたのが素晴らしいと思うんだ。

 ……ガス、開通していないんだ。
 正確には、開通していなかったんだ。
 今日(4月11日)に、ガスが開通しました。これでようやくお風呂に入れるよ!

 それは置いておいて、仙台に出向となったときはいつでも戻れると思っていたんだ。
 新幹線で2時間。たったそれだけの距離なんだ。
 でも、今回はバスで6時間半。安いのはいいけれども、手軽ではない。

 福島県では道路が凸凹しているし、地震の爪痕ってやつ。
 爪痕……で表現合っているのかな。毎日のように決して弱くない地震が続いている現場では、なんだか違うような。
 まあいいや。

 もう少ししたら、新幹線が復旧することを信じて、そうしたらもっと自由に行き来できるようになると信じて、仙台で頑張ってみる。
 まあ、GWには戻るけどね。


 4月 17日 (日)

 被災してから生活が一変したのだけれども、ガスが復旧した今もやっぱり違和感を抱えているのです。
 以前の生活に戻ったはずなのに、と思ったけれど、よくよく考えると以前の生活なんてものは、仙台には無いのです。
 だって、一週間で被災したんだから。

 本も読んでなければ、ネットだって無いし、すぐに遊べる友人だっていないのだ。

 とはいえ、出来ることなんてそれこそたくさんあるし、やるべきことだってたくさんある。
 これを書きながら、やべ、洗濯忘れていた、なんて思い出すほどにやるべきことはたくさんあるのだ。
 違いない、違いねぇ。

 そんな中、作品執筆中です。
 あと、新人賞に向けて作品を加筆修正中。
 クリエイティブな心は失わないよ、失われないよ!

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